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恩人~K先生 プレゼン完結編~

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「恩人~K先生 職業訓練出会い編」のつづき…



ついにプレゼンの日がやって来た。


その日は、みんなソワソワして、でも発表会みたいでワクワクしていた。
前日にひいたくじは、11人中8番目。


映画上映がはじまるみたいに、教室の電気がすべて消され真っ暗になった。


トップバッターの生徒さんの「すて猫の保護」をテーマにしたプレゼンで、かわいい猫の画像がたくさん出てきたので、少し心が落ち着いた。


一番目の人が空気を作ってくれたので、あとに続けとみんな調子良くプレゼンしていく。

「温泉」や「ツーリング」や「ボードゲーム」「リラックス方法」「競輪教室」など自分の好きな得意とする分野で、それぞれがまったく違う作品で、面白かった。


…そしてついに自分の番に!


自信のない足取りで前にたつと、暗くてみんなの顔がよく見えない。
3分間スピーチとはちがう独特の発表の雰囲気にのまれそう。


そして、わたしのプレゼンの1ページ目の画像がスクリーンに写し出された。


手元のリモコンを押し次のページでタイトルがでる



…はずが、まったく違うタイトルが写し出され唖然とする(;゚Д゚)



K先生がクックッと笑っている。イタズラだった。


教室に笑いが起こり、緊張もほぐれてプレゼンを始めることができた。



「和菓子職人養成所~やまと分校」
というタイトルではじまり、人生に悩める人が和菓子作りで自分も人も幸せにすることを目指し、春夏秋冬修行を積み、卒業後店を開いて、ハッピーエンドというストーリーのプレゼンをした。



バックミュージックは、初盤シーンには連続テレビ小説「あすか」のテーマ曲を、中盤の修行シーンでは、訓練期間中よく聞いていた秦基博の「グッバイ・アイ・ザック」を、終盤はがらっと雰囲気を変えて、1970年代ケン・ラッセル監督の映画「ボーイフレンド」の挿入曲を入れた。


中盤とラストシーンに「ボーイフレンド」からもってきた画像を使い、和なのか洋なのかよくわからない仕上がりになった。(大好きな映画で映像も音楽もとても素敵なので使ってみたかった)
見ている人はポカーンだったかもしれない(笑)

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でもみんな、温かく拍手をしてくれたのでほっとした。
この人見知りでコミュ障な私が、人前でプレゼンができるなんて…!


終わって教室を出ていく先生にお礼を言いにいくと、


「すごい面白かったよ!和と洋の融合具合がモダンだ。デザインの仕事が向いてるんちゃう?」

ということを言ってくれた。


「面白かった」「デザインの仕事に向いてる」の言葉に私は衝撃が走って、興奮してその夜はなかなか寝付けなかった。




小学校、中学校と、絵を描くのが好きだった。展覧会に出されたこともあったり、美術の先生に気に入られて、よく誉められて期待されているのを感じていた。

でも高校になってその道を目指そうと、美術コースを選んだが、私の作品にあまり反応してくれない先生に自信をなくし、こんなんじゃ美術の道でやっていけないと思い、結局は普通の短大を選んだ。



それから結婚し、子育てしながら和菓子職人になるが訳があって頓挫し、ふつうに主婦をしてきた私に、中学校の時以来自分の容姿や性格とかじゃない、「才能」に反応してくれた人がいた。

決して並外れた才能ではないことは分かっているけど、「向いてるよ」と他者から言われることで自信になった。




だからK先生は、恩人だ。



これが私がデザインをしたいと思うきっかけになった出来事。


さて、最後のとりのプレゼンは、おしゃれな50代女性の生徒さんのプレゼン。

クラスメイトと先生の似合う服を提案するファッションショー形式で、先生も手伝って編集に参加し、記念に残る素晴らしい作品に仕上がって、自分の顔写真にセンスよくコーディネートされているのを恥ずかしいやら嬉しいやらで、みんな大盛り上がりだった。



こうして私の生まれてはじめての職業訓練は、「不確かだけど確かな目標」ができ無事に終わった。


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